ピティナステップ、多種多様な会場選び
小さなひと言が心に残る
先日、ピティナ・ピアノステップに参加する生徒さんに付き添いました。
会場では、他の先生方からのちょっとした一言——たとえば「ステップデビューおめでとうございます!」というような、
温かく声をかけていただける場面がありました。
こうした言葉は、本人だけでなく付き添う指導者にとっても励みになります。
緊張の中にも人の温度を感じられるステップならではの魅力を改めて実感しました。
会場によって変わる空気感
今回は2つの会場を経験しましたが、同じピティナ・ステップでも雰囲気や進行スタイルに大きな違いがありました。
A会場はコンパクトな空間で、保護者と一緒に番号順に座るスタイル。出番になったら自分で舞台に向かうという流れでした。
録画優先席が用意されていたりと、保護者への配慮も感じられる温かい雰囲気でしたが、スペースが限られている分、生徒にはやや緊張を強いたかもしれません。
一方、B会場では、参加者(生徒)は演奏番号順に舞台袖近くの端の席に詰めて座るよう指定され、保護者および指導者は離れた自由席に座る形式でした。
演奏前のやり取りはできず、物理的にも心理的にも距離を感じる配置に。
参加者のコメントにも「コンペに向けて厳しめにアドバイスを」といった言葉が多く、全体的にオーディションに近い張り詰めた空気感がありました。
ピアノの鍵盤も参加者には見えず、アドバイザーの先生方に見えやすい角度に配置されており、演奏を評価する環境として工夫されているのを感じました。
会場選びも大切なサポート
今回のように、どちらも初めての会場だったからこそ、ステップに参加する目的や生徒さんの個性に合わせた「会場選び」の大切さを実感しました。
初舞台で安心感を大事にしたい子には、柔らかい雰囲気の会場を。
コンクールを視野に入れている生徒には、より本番に近い環境でのステップを。
これからも一人ひとりに合ったステージを提案できるよう、会場ごとの特色をしっかり見極めていきたいと思います。